コインロッカーに入れる



ブロンプトンをコインロッカーの中型に入れたいという機会は結構あるのだが、実際にはロッカーの寸法が製造会社によって微妙に違い、ブロンプトン自体ロッカーに入れられるように設計されているわけではないので結構ハードルは高い。中型コインロッカーに入れられるように最初から設計されたパナソニックのトレンクルなら問題なく入るのだろうが。


横浜市営地下鉄のロッカーはALPHA社のもので結構手ごわかった。


コインロッカーは構造的に扉の右側にコインを入れてカギをかけるための機械類が設置してある。そして入り口の上部は荷物を入れる都合上、補強のためにハリが取り付けてあり、左側はドアの蝶番が付いていてやはり入口は狭くなっている。
ブロンプトンは折りたたんだ幅は30cm以下なので間口の幅は問題ない。問題は高さである。



ブロンプトンの一番高い部分であるハンドルのヒンジ部分はコインロッカーの入口の高さより高く58cm程ある。これはALPHA社のコインロッカーの奥の広くなった部分の高さと同じだ。ヒンジ部分の高さはベアリングローラー(イージーホイール)の直径やリア・キャリアの有無でも変わるので個体によって58cmを超える場合は、工夫をしないとALPHA社の中型コインロッカーには入れられない。


ブロンプトンを中型コインロッカーに入れる場合はまずハンドルのヒンジ部分を先に入口上部の補強部分に引っ掛けて下のローラー部分を回転させ転がすように中に入れていく。


そして、当然ながらサドルが入口上部の補強部分に引っかかる。ここからは入れるのはマジシャンでも無理なので、持参したスパナでサドルだけは取り外すことにする。ブロンプトンはシートポストにストッパーが付いていて上には抜けないので、サドルを外すしかない。



サドルを外せばそのまま簡単に中型コインロッカーに収まる。ドア部分は一枚の板なので少しぐらい出っ張っていてもドアは閉められるのだが、ブロンプトンの場合はサドルを取ってしまえば出っ張りも無くきれいに収まるので余裕である。
ただしここだけの話、マジシャンならサドルを付けたまま入れるのは可能なのかもしれない。それぐらいギリギリの話なのだ。
サドルを先に入れるかハンドルのヒンジ部分を先に入れるか、どちらにしても入口上部に引っかかった段階でブロンプトンを斜めにすればパズルのようにサドル付きのまま入れられるような気もする。特にリア・キャリアの無いタイプなら問題なく入ると思う。


通常、中型コインロッカーは3つがセットになって縦に並んでいる。このALPHA製の問題点は上段のロッカーは前面の天井部分が一段下がっているという事だ。低い部分は前面入口から27cmにもおよびこのタイプの場合は高さが物理的に不足してブロンプトンは入れられない。かなりガチャガチャやってみたが無理であった。ローラーを小型のものにするか外してしまえば入れられそうではある。ただし、ブロンプトンを上段まで持ち上げて閉まろうとする扉と戦いながらガチャガチャするのは中々無駄なパワーを浪費するのでなるべく下の方のロッカーを利用したい。



このように下段のロッカーの天井には段差が無い。中段に関しては使用中のため確認できなかった。大型のコインロッカーはもちろん簡単に入れられるが数も少ないし空いているとは限らない。それに何より値段が高い。


さてJRではどうだろうか。JRは路線が広域に渡っているので各社のコインロッカーがあるはずだが取り合えず出会ったグローリー社のコインロッカー。



入口のサイズはALPHA社と大差ないが大違いなのは奥の広い部分の高さである。奥の部分の高さがALPHA社より1cm高い59cmある。たったの1cmであるがブロンプトンはうそのように簡単に入った。ハンドルのヒンジ部分を天井入口に引っ掛ける段階で1cm高いので簡単に下も滑り込んだ。ただし、グローリーの場合も入口の高さは55cmなのでサドルは外さなければ入らない。グローリーは上中下どのロッカーでも天井が下りているような事は無く、どれでも同じようにブロンプトンを入れられる。


ブロンプトンに優しいロッカー、グローリー。グローリーに出会ったら幸運と思うことにしよう。


そして最終型完成


サドルを外さずそのままコインロッカーに入れられる最終型が完成。

これがブロンプトンのサドル・ポジションが替えられるアダプター。このアダプターを使うとサドルのポジションを下げられるので、サドルを外さずコインロッカーに入れられるようになる。重さが120g程あるので、コインロッカーを使わない人には関係ない話だろう。


シートポストに取り付けると若干の角度が付いているのがわかる。つまり足が長い人は逆向きにつければサドルの位置を後方上部にすることも可能。



アダプターの先端部分にサドルのやぐらが位置するようにすればサドルは数センチ下げられる。やぐらは上向きにして通称 「やぐらがえし」 で取り付ける。シートポストの先端がサドルの一部にぶつかる場合は邪魔な部分を強度と相談しながら取り除く。
当然ながらサドルが前へ移動するので、ポジションがママチャリ風になってハンドルまでが少し窮屈になる。


こうすると、サドルはメインフレームの上にピッタリと乗るようにたためる。サドル部分の高さが55cm以下になればコインロッカーには問題なく収納できる。



コインロッカーに収納の際には手前を持ち上げながら、ヒンジ部分を一番先に入れるのだが、注意しないとフロント・キャリア・ブロックが引っかかるので、フロント・キャリア・ブロックまで先に入れてしまう。フロント・キャリア・ブロックがロッカー上部のステンレスの金属部分に引っかかったらブロンプトンのサドル側を下ろして水平にする。


先端が入ってしまえば、後は転がして入れるだけ。サドルが低いので入り口の上部にも引っかからない。


どうですか、お客さん。何の問題も無く、中型のコインロッカーにブロンプトンを入れられます。中型のコインロッカーなら、ほとんどの駅に設置してあるので、置き場所を探し回る必要も無い。安心して食事でも買い物でも何でも出来るわけだ。